【映画】『 ラン・オールナイト 』 感想~息子のために親はいつも命を張り、私達はいつもそれを見守る

【映画】『 ラン・オールナイト 』 感想~息子のために親はいつも命を張り、私達はいつもそれを見守る
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ラン・オールナイト

ポスター

ラン・オールナイト 作品概要

2015年 アメリカ
原題: Run All Night
監督:ジャウマ・コレット=セラ
キャスト:リーアム・ニーソン
ジョエル・キナマン
コモン
エド・ハリス
字幕翻訳:松岡葉子

感想(ネタバレ無し)

戦うオヤジ役が日本でもすっかりお馴染みになってきたリーアム・ニーソンの、いつもの戦うオヤジ作品。
監督は「アンノウン」「フライト・ゲーム」の2作品でリーアム・ニーソンとタッグを組んだジャウマ・コレット=セラ。
両作品ともに少々雑さはあるものの面白い作品だったので、今回もそんなような作品を期待して鑑賞した。

いつものマフィア。いつものリーアム。

元殺し屋の主人公ジミーは、自分の息子の命を奪おうとした若者を殺してしまう。
その若者というのがジミー自身の親友であるマフィアのボスの息子だったので「今お前の息子殺したわ」って電話したら「どうなるかわかってるよな?」と返したボス。
息子を守るため、一晩中戦いを繰り広げることになる。

マフィアものの復讐物語としてテンプレート通りの筋書きで、そこに意外性は欠片も無い。
マフィアと警察はこれもテンプレート通り汚職でズブズブなのでしっかり警察も敵に回ってくれる。
傾向として勢力の構図説明や登場人物の紹介があまり丁寧ではないので、外国人の顔の見分けがつかないタイプのお客様は少しツラいかもしれない。

runallnight_2

元殺し屋で、飲んだくれてダメオヤジになっていて、刑事には「いつか必ずお前を捕まえてやる」と睨まれている悪人属性のリーアムは珍しい。
しかし動いてみればいつもの、家族愛を原動力に近づく男達をなぎ倒していくリーアムだった。
敵の攻撃はろくすっぽ当たらない場面も多く、人によっては96時間シリーズから続くリーアムアクション映画のなかでマンネリ気味に感じるかもしれない。
映像的に色々オシャレなのと、人間関係を紡ぐ俳優陣の演技がとても良いので、個人的には楽しんで鑑賞できた。

アクションより人間関係がツボ

殺し屋である主人公を遠ざけている息子との関係は「親父が命を守ってくれたから黙ってついていく」という単純な描かれ方はされない。
父親の庇護のもとでしか生き延びることは出来ないが、親子関係の修復はまた別の話。
親子の壊れた関係が戦いのなかでどう変わっていくのか、というのは、この映画の大きなポイント。

runallnight_3

そして、30年来強い絆で結ばれてきたマフィアのボスとの関わりも見逃せない。
ボスの息子を殺してしまったのは自分の息子を守るためで、明らかに悪いのはボスの息子の方だというのはみんなわかっている。
しかしそうはいってもマフィアのボスを殺したのだから、まぁ落とし前というやつで。

主人公が「たった今、あんたの息子を殺した」とボスに電話をかけるシーンや、レストランで2人が対峙するシーンなどは、言葉では言い表せない複雑な気持ちになる。
唯一無二の親友を追う者と、親友に追われる者の心境は、主人公を演じるリーアム・ニーソンならびにボスを演じるエド・ハリスの両名優によって丁寧に描かれていく。

少々雑な部分はあるが、じっくり楽しめる大人の映画

そんなわけで「アクションはオマケ、人間ドラマがメイン」ぐらいの気持ちで観るのがちょうど良さそうな映画だ。
途中から強敵として現れる殺し屋の描かれ方や、クライマックス周辺のアレやコレなど少々雑な部分はあるが、その辺はコレット=セラ監督なので仕方ない。

感想(ネタバレ有。鑑賞後の人向け)

以下、ネタバレ込みでの感想。





いくら何でも敵が雑魚すぎないか、というのはある。
ジミーが「一線を越える時は一緒だと言ったな。今から越えるぞ」と一方的に一線をまたいで突入したマフィアの拠点は人数少ない上に動く的しか居ない。
ボスだって後ろから撃って大チャンスだったのに見事に外して返り討ちに合う。
最後まで残ってたプライスも、当たればいいなーぐらいな感じでバカスカ乱射してるし、大事なところだけ丁寧というか余裕ぶっこいて頭ぶち抜かれたし。
(私がマフィアならあんなヤツに仕事は頼まない。やたら頑丈なのはいいけど)
駅のトイレでやり合ったところなどはそれなりに苦労していたので、あれぐらいの緊張感は常に欲しかった。
人間ドラマ良かったからいいんだけどね。惜しいよね。

最後の一撃はわかってたけどやっぱりオシャレだし気持ちいいよね。
写真を飾ってた最後のワンカットも定番だけどオシャレだった。

以上。
ほな、また。

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