【映画】『 ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY 』感想~ウザダサワルカッコカワイイの極致。魅入る。
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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY

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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY 作品概要

2020年 アメリカ
原題:Birds of Prey (and the Fantabulous Emancipation of One Harley Quinn)
監督:キャシー・ヤン
キャスト:
マーゴット・ロビー
メアリー・エリザベス・ウィンステッド
ジャーニー・スモレット=ベル
ロージー・ペレス
ユアン・マクレガー

「スーサイド・スクワッド」に登場して世界的に人気を集めたマーゴット・ロビー演じるハーレイ・クインが主役のアクション。悪のカリスマ=ジョーカーと別れ、すべての束縛から解放されて覚醒したハーレイ・クイン。モラルのない天真爛漫な暴れっぷりで街中の悪党たちの恨みを買う彼女は、謎のダイヤを盗んだ少女カサンドラをめぐって、残忍でサイコな敵ブラックマスクと対立。その容赦のない戦いに向け、ハーレイはクセ者だらけの新たな最凶チームを結成する。
映画.comより引用)

感想

評価:

多少無駄な部分もあり、テンポも決して良い方ではないが、ハーレイ・クイン嬢がめたくたに可愛いのでそれだけで許してしまう。
ハーレイ・クイン大好きなニッチな層向けに、小さいスクリーンでも配信限定でも良いから毎年続編を供給し続けて欲しい作品だ。

タイトル通り華麗なる覚醒を遂げた、圧倒的ウザダサワルカッコカワイイ

主人公ハーレイ・クインは、「スーサイド・スクワッド」に引き続き「ウザい」「ダサい」「ワルい」「カッコいい」「カワイイ」の全てを一身で体現する。今作では判断力・洞察力・戦闘能力すべてをさらに上のステップへ爆上げし、喜怒哀楽の表現もより極端で色鮮やかに。さすが「華麗なる覚醒」と表現するにピッタリな正統進化を遂げている。

ここまで自由でビビッドなキャラクターを演じきるマーゴット・ロビーにとっては、まさにハマり役と言っていいだろう。狂気の裏に元精神科医ならではの聡明さを宿している部分など、相性が良くて勝手にハマったというよりも、キャラクターを研究し尽くして自分なりに落とし込んで一体化している感じがする。

ハーレイ・クインを絶妙に出し惜しみ、過剰摂取ギリギリの線を突き続けるバランス感覚

その名をタイトルに冠した本作にあっても、全体的にハーレイ・クインが出し惜しみされているフシがあり、意外と映画全体が彼女に毒されている感じは無い
直接的な要因は、脇役の女性キャラクター達に尺が多く割かれることによる。彼女達にスポットライトが当たっている間、観客はハーレイ・クインのお預けを食らってしまうわけだが、個人的にはコレは悪くない采配だったと思っている。「腹八分目」とでも言おうか、ある程度彼女の魅力を堪能した後の「もう少し欲しい」ところでハーレイ・クインを取り上げられるのが続くことで、観客は飽きることもお腹いっぱいになることもなく、常に次の登場を渇望し続ける。彼女の引き際はいつも、いくらハーレイファンといえども過剰摂取で疲れる or 引いてしまうギリギリの線を上手く突いているように見え、焦らし効果で興奮をもたらすよう狙ってやっているのだとしたら相当有能な構成だ。

余談だが、過去にこのブログでも取り上げた2014年ハリウッド版「ゴジラ」も、同じように怪獣バトルを少し見せては取り上げる手法を採っていた。しかしこちらは腹八分目どころか、口に入れる前のチラ見せで客の前から怪獣バトルを没収していたので論外である。

脇役陣は及第点。ユニバースの一環として主役を張るのは厳しいが……

さて、ぶっ飛んだハーレイ・クインの脇を固める女性陣は、どのメンバーも見映えはハーレイ・クインと並ぶと霞んでしまうものの、皆違うベクトルで掘り下げられているので個性はある。少なくとも「スーサイド・スクワッド」の脇役陣よりは自分の意志で動いていたし、立場も行動指針もバラバラだ。演じ手たちは多民族のいわゆるポリコレ的配役ながらも、キャラクターが多様性に溢れてるので、わざとらしいポリコレ感が無くマッチしている
正直さらなるスピンオフで単独主演を飾れる面子は居ないと思うが、本作の枠内では皆十分に役割を分担して果たしていたと思う。

他称クロスボウキラーを演じたメアリー・エリザベス・ウィンステッドは2000年代よりコンスタントに大小様々なメディアに出続けていて、個人的にも応援している女優の1人。「スーサイド・スクワッド」ではジェイ・コートニーがブーメラン男として出演していて、ダイ・ハードな姉弟1がDCユニバースの中で共演する日も近いだろうか。だったらもうブルース・ウィリス氏も出して欲しい。

敵役のユアン・マクレガーは、怪演というほどでは無いにせよ、上品で愉快なクズを軽快に演じている。
クライマックスはもっと打ち合いがあっても良かったのではと思うが、全体的に最適解から少しズレたところに着地させまくる映画なので、此処も意図的にハズしているのかもしれない。

アクションはハーレイ・クインらしく個性豊かに

アクションシーンの監修には「ジョン・ウィック」の監督を務めたチャド・スタエルスキが関わっていることもあり、素直にカコイイ。寄り過ぎた画の細かいカット割り(= 何が起こってるのかわからないアクション)で逃げないのには好感が持てるし、基本をおさえた上でちょっとハズしてダサさと弱さと無駄が露呈しているところも、ハーレイ・クインらしさの出た良い演出になっている。

色使いも凄く鮮やかでkawaiiので、ハイコントラストなドルビーシネマで観るべきだろう。
蜷川実花氏あたりが撮ったらもっとその辺の色味を活かせそうだが、長編をやらせるとアレなことになるので、10分ぐらいのショートフィルムで是非お願いしたい。

後片付け

残念ながら日本ではCOVID-19の自粛ムードに真っ向勝負を挑む形となってしまい、私が観に行った公開3日目でもガラガラもいいとこだった。偉い人にはその辺事情を汲んでもらって、是非ともハーレイ・クインシリーズとして2作3作4作と続けていって欲しいところ。なんぼでも観ます。

以上。
ほな、また。


  1. ともにダイ・ハードシリーズの主人公ジョン・マクレーンの娘・息子を演じている。 

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