【映画】ジュラシック・ワールド/炎の王国 感想~原点回帰通り越して怖すぎ。よき。【レビュー】

映画

評価

感想

ぶっ壊れた恐竜遊園地の跡地に出かけていったら傭兵さんたちと遭遇するくだりも含めて、旧3部作のロストワールドの焼き直しではある。けれども、けっこうアレンジが効いているおかげで、最後まで飽きずに観られたよね。

前作のジュラシック・ワールドは、全体を通して開けた場所での派手な演出・展開が多く、銃器を含めて恐竜への対抗手段も比較的充実していたんだよね。これに対して本作は、オープンな場所で派手にやる前半と、クローズドな場所で恐竜とじっくり睨み合いながら進む後半とで、ずいぶん温度感の異なる2段構成になっていて、ひと粒で2度美味しい。(そこも含めてロストワールドっぽさはあるけれど、2度目の味がロストワールドより多め・濃いめになっている)

後半は地味といえば地味なんだけど、恐竜と我が身ひとつで渡り合う恐怖感にフォーカスをあてた演出が多くて、「ヘビに睨まれたカエル」的なホラー感が味わえるね。このあたりは、初代ジュラシック・パーク時代にTレックスが初めて檻を出た場面や、ヴェロキラプトルs VS 姉弟キッズのシーンみたいな、人間サイドの無力感を知恵と勇気でどうにかする原点に意識が向いた作りと言えるのかも。

とはいえ、、、ちょっと怖すぎない? 原点回帰の勢い余ってるよな、これ。ホラー向きの心臓弱い自覚はあるけど、わりと映画館で観てて逃げ出したくなった。無闇にホラーにしてるというよりは「人間をひと捻りで殺して食う相手に狙われたら、こうなるだろ? 文句あるか?」という感じでまったく背伸びも誇張もしてないので、ちゃんと大人の鑑賞に堪えるんだよね。えらいよ。

主人公は前作から2名ともに続投で、悲鳴を上げながらでも次の瞬間には恐竜に蹴りを入れそうなクレアのたくましさは健在。ポンコツガールズ介護ツアーでずいぶん尺を無駄にしたロストワールドは見習ってほしい。

終盤の展開とか、いろいろ。(クリックで開く)

前半部でも書いたけど、パーク跡地に調査へ行ったら銃を担いだお兄さんたちと遭遇して、傷ついた恐竜の手当をして、後半は恐竜が人間の生活圏で大暴れするって立て付け、まんまロストワールドだよね。手は同じでも品は随分変わってるから面白い。

ただ、前作のワールドであんなことになっていてもなってなくても、ほんの数年で島ごと火山活動で吹き飛んでしまうとは。このプロジェクトに関わる人類はとことんツイてないですな。

相変わらずブルーはカッコカワイくて優秀やね。ブルーにとって今回は無理に最後まで参戦する動機は無かったように思うけど、昔のリーダー兼ズッ友が戦ってるし加勢してやるか、ぐらいの雰囲気なのかな。えらいね。

対する人造恐竜は舞台に恵まれたから閉所で床カンカンやりながら恐怖感演出できてたけど、個体の強さとしては前作の人造恐竜より弱体化してる気がするよな。まぁコンセプトとしては強大というより制御の面に重きを置いた試作品だと思うし、実地運用試験としてはあんなモンじゃない? よくやった方やと思う。

ラストは初代パークから使い続けてきた聖地を島ごと使いものにならなくした上で世界中に恐竜ばら撒いて終わったので、ここからさらに続編が出ると聞いた時は驚いた。そこからどう繋げるの? と思ってたら、あんまり風呂敷拡げすぎない感じのやつでしたね。そっちの話はまた今度。

以上。
ほな、また。


画像引用元:Amazon

コメント

タイトルとURLをコピーしました