【映画】『 天空の蜂 』感想~荒唐無稽だが、問題提起はよく出来ている社会派映画

【映画】『 天空の蜂 』感想~荒唐無稽だが、問題提起はよく出来ている社会派映画
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天空の蜂

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天空の蜂 作品概要

2015年 日本
原作:東野圭吾
監督:堤幸彦
キャスト:
江口洋介
本木雅弘
仲間由紀恵
綾野剛
柄本明
國村隼

あらすじ(引用)

機内に子供が残されたまま、超巨大ヘリコプターが奪われた。
犯人の標的は原始力発電所。
限られた時間の中、ヘリの設計者と原発の設計者は凶行を阻むべく奔走する。
(NETFLIXより引用)

感想(ネタバレ無し)

原作未読。

あらすじに書いてないやつが本題

あらすじだけ読むと87分さえあれば終わりそうなパニックアクション物だが、蓋を開ければこの映画、尺がなんと137分ある。
増えた50分の中には、あらすじに記載された子供救出作戦とは別のテーマが詰め込まれているのだが、これが原子力発電所絡みの、なかなか重くて後ろめたいやつなので、観た後に爽快な気分になるタイプの映画ではない。
東日本大震災を経た後だからこそインパクトのあるそのテーマにおいて「お前たちはこれを観て、どう思うのだ?」という問題提起の意味では、非常に良い物に仕上がっている。
(原作は阪神・淡路大震災の約10ヶ月後に刊行されたものであり、東日本大震災より20年も前に書かれたものだという。
東野圭吾大先生の先見性には恐れ入る)

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テーマは良いし演技の熱量も素晴らしいが、残念な部分も多々。

一方でアクション面は「そんなアホな」の連続だったり、見せ方や説明がしつこくて白ける部分が多かったりするのは我慢ポイント。
ダイハードのような頭カラッポ映画(良い意味で)ならまだしも、テーマがわりと硬派な映画なので、そういった表現の稚拙さがマッチしていない。

俳優陣の熱演ぶりは、作品の細かいや違和感を蒸発させる熱量で押し切っていて偉い。
そのおかげで何か凄いものを見せられている気になり、細かい粗には目を瞑ろうという気になる。

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色々と惜しいが、やはりよく頑張っている

120分超も使うならもっと上手くやれなかったのかとか、むしろもっと短くシンプルに出来ただろうとか、色々思うところはあるけれども、「邦画にしては」と観た者の多くが思うだろうし、万人ウケし難いテーマをよく真正面から描いている。
小学校の総合学習とか、中学校の現代社会とか受けなおすつもりで、ご鑑賞ください。

本記事においてネタバレ有のセクションも用意しかけたが、本作が突きつけたものに対する後ろめたさに負けて大したことが書けなかったので、ここで終わりにする。

以上。
ほな、また。

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