【映画】 ラン・オールナイト  の感想とか

2015-11-15映画ラン・オールナイト, 映画

Pocket

ラン・オールナイト
RunAllNight_TeaserPoster

2015年 アメリカ
原題: Run All Night
監督:ジャウマ・コレット=セラ
キャスト:リーアム・ニーソン
ジョエル・キナマン
コモン
エド・ハリス
字幕翻訳:松岡葉子


ネタバレは無しで。

戦うオヤジ役が日本でもすっかりお馴染みになってきたリーアム・ニーソンの、新たな戦うオヤジ作品です。
監督は「アンノウン」「フライト・ゲーム」の2作品でリーアム・ニーソンとタッグを組んだジャウマ・コレット=セラ。
両作品ともに少々雑さはあるものの面白い作品でしたので、今回もそんなような作品を期待して鑑賞しました。

「善い人」ではない主人公

元殺し屋の主人公ジミーは、自分の息子の命を奪おうとしたマフィアのボスの息子を殺してしまう。
復讐に燃えるマフィアから息子を守るため、一晩中戦いを繰り広げることになる……というお話。

開始直後にクライマックスの場面をちょい見せした後、「〜時間前……」と時間軸を戻す、一部で最近流行りの手法で始まります。

watch-the-official-trailer-for-run-all-night-starring-liam-neeson01

基本的に、手段は乱暴ながらもキャラ設定としては善人の役を演じることの多かったリーアム・ニーソンですが、今回は根っからの善人という役ではありません。

元殺し屋で、飲んだくれてダメオヤジになっている。
刑事には「いつか必ずお前を捕まえてやる」と睨まれ、マフィアのボスとは強い絆で結ばれている。
キャラの設定としては相当な悪人。
リーアム・ニーソンの演じ方も、主人公が罪を重ねた人間であることを意識していたように思います。
そういう意味で、この映画は勧善懲悪アクションではなく、悪人VS悪人という構図になっています。

ただ、この映画はその辺の構図説明や登場人物の紹介があまり丁寧ではありません。
登場人物がどういう関係なのか少し把握しづらいので、序盤はその辺を掴み取るためによく注意して観る必要があります。

ド派手アクションより人間模様がツボ

公式サイトには、「N.Y.中に、狙われた男」とデカデカと書いた上で、

買収された警察、暗殺者、一般市民、そして隣人までも
見渡す限り、全員敵

との宣伝文句が。
TV等でも上記のコピーを中心に、バリバリのアクション大作のような宣伝をしているのを見かけます。

しかし、中身はそういったわかりやすい、万人受けする類のハイスピードアクション映画ではありません。
先述のキャラ設定のわかりにくさもそうですが、全体的に地味な部類のアクションが続きますし。

その分、人間模様に関してはかなり丁寧に描かれているので、「ド派手一辺倒の映画しか許せない」という方でなければ、何かしら心に残るものはあると思います。

dafeaea

殺し屋である主人公を遠ざけている息子との関係は、「親父が命を守ってくれたから黙ってついていく」という単純な描かれ方はされません。
父親の庇護のもとでしか生き延びることは出来ないが、これまでの関係修復はそういった事情だけでは簡単には為されないのです。
親子の関係が戦いのなかでどう変わっていくのか、というのは、この映画の大きなポイントでしょう。

そして、30年来強い絆で結ばれてきたマフィアのボスとの関わりも見逃せません。

ボスの息子を殺してしまったのは自分の息子を守るためで、明らかに悪いのはボスの息子の方。
しかしそうはいっても、マフィアのボスを殺したのだから、マフィアの総攻撃は避けられない。

主人公が「たった今、あんたの息子を殺した」とボスに電話をかけるシーンなどは、言葉では言い表せない複雑な気持ちになります。
唯一無二の親友を追う者と、親友に追われる者の心境は、主人公を演じるリーアム・ニーソンならびにボスを演じるエド・ハリスの両名優によって丁寧に描かれていきます。

父と息子。
強い絆で結ばれた親友。
この2つの関係がどう描かれ、どう変わっていくのか。
この映画の主軸は、そこにあるように思います。

少々雑な部分はあるが、じっくり楽しめる大人の映画

そんなわけで、「アクションはオマケ、人間ドラマがメイン」ぐらいの気持ちで観るのがちょうど良さそうな映画です。
人間ドラマの要素に関しては女性でも比較的楽しめるものだったようですから、3、4回目ぐらいの映画デートならリストに加えてもいいのではないでしょうか。
(相手の好みのわからない初デートでこれを選ぶのは少々危険かも)

途中から現れる殺し屋の描かれ方や、クライマックス周辺のアレやコレなど少々雑な部分はありますが、その辺はコレット=セラ監督なので仕方ないです。

字幕翻訳は松岡葉子さん。
彼女が担当されている映画を観たのは初めてですが、これと言って雑さを感じることはありませんでした。
「お前を信じてる」と字幕が出たセリフが原語では「信頼できるのはお前”だけ”だ」に近いニュアンスだったので、そこだけですかね。
切り替えの速い場面だと字幕も短くせざるを得ないので、しょうがないのでしょうが。


以上、「ラン・オールナイト」の感想でした。
正直に申し上げて、映画館で観ないと損をする類の映画ではないと思うので、数ヶ月後にレンタル鑑賞でも全然構わないと思います。

ちなみに、この映画を観に行った際、非常にマナーの悪いお客さんに出くわした話をこちらの記事でしております。
気が向いたらまたご覧ください。

ほな、また。


視聴環境

MOVIX堺 8番シアター


公式サイト

(Youtubeの予告編。
私自身は映画鑑賞前に予告編を見る事を推奨しておりませんが、気になる方はどうぞ。)